2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ライブにはそれなりの覚悟を持って

11月26日、岡林信康『森羅十二象』(ディスクユニオン)を聴く。本作は68年に『山谷ブルース』でデビューした岡林信康の50周年記念アルバム。全12曲は過去作のセルフカバーを多彩なゲストと共演したもの。京都フィルハーモニー室内合奏団、坂上幸之助、矢野…

只、一端預かった役者は搾れるだけ搾る

11月16日、鴻上尚史 著『鴻上尚史の俳優入門』(講談社文庫)を読む。本書は劇作家で演出家である著者が中高生向きに俳優という職業についてレクチャーしたもの。高校演劇コンクールの審査員として青森に出向いた著者が帰りの東北新幹線の中でコンクール参加…

それでもアル仙にしか描けないものは

11月7日、『笑いのカイブツ』(秋田書店)を読む。本書は「元伝説のハガキ職人」のツチヤタカユキの私小説を史群アル仙が漫画化したもの。ツチヤには対人恐怖症の傾向がありアル仙にははっきり病名の付いた精神障害がある。この両者をブッキングする制作者…

あれは女優魂というよりガッツである

11月2日、テアトル新宿にて『止められるか、俺たちを』を観る。監督、白石和彌。60年代後半の新宿でフーテン少女から若松プロダクションの助監督となりやがて国内初の女性ピンク映画監督となる筈だった吉積めぐみの23年の生涯を描いた本作。ではあるが演じる…