2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

昔はそんなものだったという史実は

5月16日、橋本治 著『その未来はどうなの?』(集英社新書)を読む。本書は作家、橋本治が2010年の秋に病に倒れながら「自分の体をなんとかするのは自分だけだ」という信念から書き続けた渾身のエッセイ。冒頭の『テレビの未来はどうなの?』の章で「テレビ…

今年もやむにやまれず歌ってしまった

4月29日、狭山稲荷山公園にてハイドパーク・ミュージック・フェスティバル 2023を観る。06年以来17年ぶりに再開されたフェスの1日目は天気も入りも上々。正午過ぎに登場したサニーデイ・サービスはいい時間に思いきりやれている様子。新メンバーの大工原…

嫌われると承知の上の炉悪趣味が

4月19日、根本敬 作・画『生きる 2010』(青林堂工藝舎)を読む。本書は漫画家、根本敬が2010年に描き下ろした『生きる』と同シリーズを80年代に『平凡パンチ』に発表した旧作を大宅壮一文庫で発掘し「とにかく全部」収録したもの。水木しげるが貸本時代の…

またぞろ振り出しに戻れたのは実に

4月12日、シネマート新宿にて『GOLDFISH』を観る。監督、藤沼伸一。本作はアナーキーのギタリスト、藤沼伸一がバンドの全盛期から転落と再出発までをみずから描いたもの。メンバーのマリこと逸見泰成は17年に自死したが詳細は公表されていない。身内がそっと…