2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

が、この時代には近所の評判は

8月8日、ねじめ正一 著『高円寺純情商店街』(新潮文庫)を読む。詩人のねじめ正一が昭和の終りにとっかかり平成の初めに発表にこぎつけた処女小説であり直木賞受賞作。本作は昭和30年代半ばの東京、高円寺北口に面する純情商店街を舞台に主人公の正一少年の…

徹底した少数党派で好き者同士

7月30日、『盲獣』(69年大映)をDVDで観る。監督、増村保造。江戸川乱歩の原作小説をたったひとつのセットとたった3人のキャストで大胆に脚色した意欲作。公開当時はその意欲への反響は乏しかったようだが現在は増村作品のなかでも特にカルト的人気が高…

裏でこそこそ中傷し合うから問題は

7月27日、森達也 著『いのちの食べかた』(角川文庫)を読む。ドキュメンタリー映画界で数々の賞を受賞している映像作家の森達也が食肉をテーマに04年に出版した著書を文庫化したもの。本書の語り口は著者が小学生以下の学童にもわかるようにふり仮名付でや…

ニューヨークから視たアジアのキラ星

7月13日、池袋HUMAXシネマズにて『私の男』を観る。監督、熊切和嘉。熊切監督は去年『夏の終り』と『莫逆家族 バクギャクファミーリア』が公開されていてかなりのハイペースぶり。本作主演の二階堂ふみは第13回ニューヨーク、アジア映画祭でライジング…