寒いなら暖め合うべきなんである

 40代が世の中を動かす。動かすのかも知れませんな。お前も動かさんかいと言われてもさてどう動かしたらいいやら。耳動かしましょか。耳、ねぇ。それにしても今やローファイとかフニャチンとかいった開き直りもあまり打てども響かないちゅか。やる気が無いという事をわざわざ世間にアピールするのもハタ迷惑というか。知人の付き合いで一度だけ公演を観たへなちょこ劇団から毎回ダイレクトメールの告知ハガキが届くような。好きにしたらええがな的な。他人を巻き添えにダメ人生謳歌しないようにという。そういう新ルールを体現しているのが昨今激増のニート問題なのかもしれない。いや問題にしてるのはニート以外の人間な訳だけど。ニートは何も言わないけれどニートの気持ちはそりゃ放っといてチョンマゲのひと言につきると思う。放っとくべきかどうかは身近にニートが現われないとわからないが。
 エイチの新人サラリーマン時代に同期の男性社員が研修段階でニート化した話をいつか聞いた。神経症のややこしい病名を自分であれこれ挙げつらねて自室で布団かぶり続けるその男性をエイチら同期生が見舞った。どちらかといえばお大事に養生なすってもらうより首に縄くくって現場復帰させる向きの見舞いである。布団の下にはかわいさとみや少女Mの写真集を暖めているその男にそういうムラっ気がある奴に仕事を放棄する資格は無えんだよとガツンと言ってやったとか。ガツンと言われて現場復帰したか否かは知らない。現場でかわいさとみや少女Mが開脚待ちしてくれてるはずもないが。いや15年近くも前の話だから今ならしてくれてるのかも知れない。今そういうの当たり前になっちゃってるのかしら。一課に一人売れなくなったヌードルが開脚待ち。そういう時代になっちゃったんですかねぇ。
 現実にアメリカ西部では芸術目的以外のヌード鑑賞を禁止され始めたという。時代の流れによってユルユル化ではなくシメシメ化された例である。仕方なくストリップバーなどでは観客にスケッチブックを配布して裸婦デッサンの集いを装っているとか。芸術なら可と。わが国ではユルユル化一方通行が当然と思われがちだがわかりませんよ。小三枚でもそんなしなびちゃいない婦女子が大概の面倒はみてくれる今が当たり前と思っちゃいけない。そんなお世辞にも衛生的とは言えぬ場所に通いつめている人間が口の中に鼻の中に目の中に入る物をこしらええたら。多分こしらえてるのだろうが。私としては布団の下に写真集を暖める社会活動を応援したいんですそんな世の中にあって、ね。