君とボクとの間にやる気が必要である

やはり真剣に愛してらっしゃるので?そのォ、鈴香容疑者を。本当にいそうだもんなァ。オウム事件の後で上祐被告のファンクラブごっこなど始めた女子高校生達とはまた性質が違うような。もっととりつく島もなくまったくお手上げな野郎どもだ。鈴香容疑者とファックしてみたい族。場末の安スナックの女性にのみ猛反応してしまうのはやはり中年の第一歩か知らん。
場末のあまりやる気のない安スナックのやる気のないホステスの魅力って私もそろそろわかり始めてきたがここで踏みとどまるべきか。踏みとどまらねば凶悪犯罪者とファックしてみたい族の仲間入りならば。筋肉少女帯時代の大槻ケンヂが『宝島』誌上の斉藤由貴との対談でかって語っていた「ボク演歌の良さがわかるようになったら死のうって子供の頃から思ってたんです」という告白を思い出す。
誰しも少年の日にはこんな俗臭まみれのシロモノにひくひく反応するようになったら自分はもう終りだぞという心の誓いを持ったことがあるはず。私の場合はタバコの空き箱で作った大阪城の模型に興ずる大人の姿か。最近で言えばベットボトルのロケット弾制作に夢中になるお父さん達に同様の終末感を感じずには。別に誰にも迷惑かけずに一人で楽しんでるだけではないですかと言われればその通りなのだが。何か、ねぇ。ダメな感じが、ねぇ。
そうだ、このままじゃダメになってしまうという踏んばりだ。鈴香容疑者に反応する連中サイテーと思うこの気持ちは踏んばりだ。ならば踏んばろう。ここで踏んばってもう少しパッと生きようかと。もう少しパッと生きることにした中年男子はどんなグラビアアイドルに反応するべきかな。などと結局紀伊国屋のアイドルDVDコーナーのモニター画面の前にえへらえへら立っている私。
原田桜怜の新作DVDが流れていた。原田桜怜は『かぼちゃワイン』のエルちゃんを思い出させる。80年代の学園エッチコミックのヒロインだ。多分売り出す側の人間がモロにあの年代でエルちゃんぽく売りたがってるような。エルちゃんに負っている大人の男たちに批判が集中するというどうでもいいような結構重要なような社会現象もあった。
原田桜怜の豊満な女着姿と森の生き物的なつぶらな瞳に今から胸キュンか。それか場末の安スナックで鈴香容疑者似のダメダメホステスの尻を泥酔状態で追いかけ回すか。二者択一かと。そりゃ原田桜怜だって15年後には鈴香容疑者と同様のやさぐれオバハンになってしまうかも知れぬ。だが未来は変えられる。まだ踏みとどまれる。桜怜よ、私と一緒に更正しよう。