また今度お嫁さんにしたいんである

清水由貴子のせつないニュースにはやられたねといった家主のエイチからのメッセージが届いた。私も前日の晩に珍しく夕刊フジなど入手して事情を知ろうとしていたが。元アイドルの自殺記事なぞ余り読みたがらない私でもつい反射的にユッコどうしちゃったのよなどとうろたえてしまったり。
アイドル時代のユッコを応援していた思春期が私にあったかといえばあったようなないような。記事にあるプロフィールを読み返す。『スター誕生』のグランドチャンピオン当時はピンクレディより期待されていたというのは阿久悠のエッセイで読んだ。同期の榊原郁恵、高田みづえとともに「フレッシュ3人娘」として売り出されていたというくだりにはそんなのあったっけかとも。
郁恵ちゃんは大場久美子石野真子とも3人娘として売り出されていた時期があったことも思い出した。郁恵ちゃんの心中複雑だろうかとも。妹分だった甲斐智恵美に続いてユッコもねえなどとワイドショー好きのオバハンのようなこともつい。ただ強引に健康的なことを言うならばチェミイの悲報の後で『ゴー!ゴー!チアガール』って今観たら感慨深いかと思ったことはどうか。悲しすぎる人生の結末はさておき青春期のきらめきに今一度タイムスリップといった願望はダークでえげつないだろか。
「最近は派遣社員として」「一家を大黒柱として支え続けていた」つい先だってまでのユッコにとっていきなりドラマ『おさな妻』がどこかの衛星チャンネルで再放送されてはひどい迷惑かもしれない。『おさな妻』のユッコ版は昭和45年に麻田ルミが主演した同タイトル作のリメイクなのだが。麻田ルミ版の方が東京12チャンネルらしく成人向きのよろめきドラマに近かったような。
「お嫁さんになるということはどういうことかとかわかるね」などといった台詞のあったベッドシーンはユッコ版にはなかったような。いや、あったのか。あったのかもしれない。なにせ『おさな妻』だし。その辺もう一度確めておきたいと思う私はダークでえげつない最低の豚野郎だろうか。どんなマイナーな不人気ドラマにもどこからか熱心な支持者が現れてDVD化にこぎつけてしまう昨今だが。ユッコ版『おさな妻』はこれでスポットを浴びるのかあえて外されるのか。
ユッコ版への熱心な支持を内に秘めた麻田ルミ版へのラブコールというのはどうか。80年代後半に一部でやや火がついた東京12チャンネル産よろめきドラマブームの再燃というのはまたごく一部でなら盛り上がりそうだが。麻田ルミにすべり込むか。主題歌聴いちゃうか。