今のマーシーは慎之介待ちである

 頑張った人にはいつかきっと良い事がある世の中が大嫌い。今後は好きな事だけ適当に書けばあとエイチから告げられて私はこれを書いている。つい先だってまではボチボチだった訪問者もめっきり居なくなったらしいのだ。街の古本屋の案内板にそう目を光らせる人も居なくて当たり前じゃねと私なぞは思うのだが。お前には集客力があると思ったが、もう少し気長に待つわとりあえずみたいな事を言う。すーぐそういう事を言う。そればかりか田代まさしについて書く?ちょっとベタだけど他に誰でも飛びつくネタも無かろうとエイチは言うのだ。一般受けを狙えと。一般の人々はそんなにマーシーの今後の展開を気に病んでいるのだろうか。誰もマーシーの本当の気持ちなんかわかっちゃいないのではなかろうか。

 ピーウィー・ハーマンの悲劇を持ち出すまでもなかろう。上り坂のコメディアンがあの類の恥辱に自らまみれるのはもう前に進めないというSOSなのだ。敬愛していた桂枝雀の淋しく暗い最後にもショックを受けた筈である。田代まさしは今後もお笑い界と断絶し続ければいいのだ。大体今田代まさしを励ます会的な立ち位置にいる者の大半ものぞきだの覚せい剤だのとんでもねえな全くと内心思っているんである。ただ単に田代にもうひと山当ててもらわないと連鎖的に食いっぱぐれそうな自分をかばっているだけである。で、そんな連中の考え出す田代まさし復活計画が上手くいくとは私は思えない。新生マーシーが旧マーシーとは段違いにふるっているとは私は思えない。思えないが旧マーシーを排出したバラエティー界が以前よりふるっているとも思えない。もうどうにもならないんである。

 しかし私はマーシーの今後に実は期待している。頑張った人にはいつかきっと良い事がある世の中が大嫌いな私に今のマーシーはまぶしい存在なんである。バラエティー界に台頭し始めた頃の定番ギャグ「何様だってか?俺はこの有り様よ」のこの有り様み正にたどり着いたマーシーが素敵にまぶしいんである。で、そのまぶしいマーシーにお前は何をして欲しいわけと問われれば私は答える。カギを握る一人の男が居ると。

 いや男っちゅうか女っちゅうか微妙なところであるが桑まんや志村けんとはまた別のフィールドでマーシーとかつてコンビを組んだ人物、ピーターである。池畑慎之介である。慎之介とマーシーは以前に慎之介&マーシーなるユニットで六本木ノリの宴会ソングを発表した。バブル華やかなりし頃の時代の空気をビンビンに感じさせた慎之介&マーシーの平成大不況音頭が私はみたいんである。慎之介となら獣欲的でスキャンダラスなイメージの付着した今のマーシーともベストマッチであろう。つい去年に研ナオコとのコンビで宴会ソングを中ヒットさせた志村けんへの感じの悪い解答にもなると思うがいかがなものか。ぜひとも慎之介が立つ日を待つ。