2008-01-01から1年間の記事一覧

あの人はポコポコヘッド世代である

前々からちょっと読みたかった四方田犬彦の『ハイスクール1968』が文庫になったので早速入手。タイトル通り60年代の終わりに始まった著者の高校生活を赤裸々に綴った半自伝的小説である。ビートルズやゴダールの映画に熱狂しつつ学園闘争にも首を突っ…

養父も養牛も次の汽車に乗るんである

4月20日、ラピュタ阿佐ヶ谷にて「愛と官能のプログラム・ピクチュア 日活ロマンポルノ名作選」『ひと夏の秘密』(79年 監督 武田一成)を観る。主演は原悦子、脚本は田中陽造。原悦子演ずる家出娘が女子高生の頃に自分を犯した養父の死に水を取りに帰郷…

レイディオガールはやさしい声である

この三月末は何か特別思いきった仕切り直しをすべきと考える集団心理があるのかしらん。ラジオをのんべんだらりと聴いているだけでも三月いっぱいで降板を伝えるパーソナリティの少なくないこと。そしてその少なくない降板組の中に私の愛聴する『走れ歌謡曲…

真面目男に御質問は要注意である

日本で一番小さな古本屋?などと称して本棚一個に古本をギッシリ並べて売っている近所のファンシー雑貨がある。古書を商う為には免状のようなものを取得するんじゃなかったっけか。家主のエイチにそのような品を以前見せてもらったはずだが。そのファンシー…

ナウなフィーリングはお蔵入りである

ここのところずっと夜な夜な『気まぐれ天使』のDVDを順ぐりに観続けている。以前に入手した同番組のサウンドトラック盤もまた引っぱり出してみた。するとサントラに収録されている小坂忠&ウルトラによる歌と演奏は本編にはあまり使用されていないことに…

なめ合う傷など持ちたかないんである

いまや音楽はダウンロードで一曲なんぼの時代とか。その様な時代にラジオから流れてきた楽曲に心ひかれてCDショップに走ろうとは。GOING UNDER GROUNDの『初恋』をFMで偶然聴いてついつい胸がキュンとなり池袋のHMVへ。 GOING …

あしたのジョニーは準構成員である

2月22日、神保町「タクト」にてジョニー大倉『DJが眠ったあとで』を購入。全作詞を阿久悠、全作曲をジョニー大倉が担当し全編曲を後藤次利が担当した本作が発売されたのが81年5月21日。ロック歌手、ジョニー大倉のひとまずラスト・アルバムであり…

男の顔は生涯履歴書なんである

2月22日、神保町シアターにて市川崑監督作品『プーサン』(55年東宝)を観る。劇場入口には「市川崑監督の御冥福をお祈りします」との貼り紙が。私が市川崑監督の悲報を知ったのは21日の昼、大塚駅前のモスバーガーで拾い読みしたスポーツ新聞の死亡…

神田川保存会を模索中である

ちゅな訳でこのところドラマ『気まぐれ天使』のDVDを毎夜チビチビ観続けている。76年10月から翌年10月まで放映された本作を私はリアルタイムで観ていたはずなのだ。が、改めて見直してみるとやはりかなりの部分を忘れ去っていたようで。その反面ど…

やおら貴方に帰りたい真昼である

2月10日、日曜日だから『はかま満緒の日曜喫茶室』でも聴くかなとNHK−FMにダイヤルを。はかま満緒が何者か今時の若者は知らないだろう。お笑い界のご意見番で欽ちゃんの育ての親だよなどと教えてもそんな人物がまだ生きている不可思議に若者はおのの…

ひさぐ春などクモの巣だらけである

1月22日、神保町シアターにて「文芸映画特集Vol.1 中村登と市川菎」、『惜春』(67年松竹)を観る。神保町シアターへは初めて。古本屋街の真ん中にはアンバランスな渋谷系のオシャレな劇場だが客層はオールド中心。何というか冥土のみやげにといっ…

一人コートの襟を立てたのである

1月17日、文化放送、南かなこの『走れ歌謡曲』を例のごとくうつらうつら聴いていた。が、その日の放送の冒頭にて南かなこは「ここで皆さんに大事なお知らせが…」と沈みがちに語り始めた。今月26日に予定していたデビュー5周年コンサートが声帯不調のた…

ドムドムだったら上手くいくんである

巣鴨駅前に最近オープンしたバーガーキングなるファーストフードの店に初めて。「アメリカで50年前に誕生以来、世界中で愛されているWHOPPER(ワッパー)」と呼ばれる野菜バーガーが看板商品らしいので「じゃワッパーとホットコーヒーを」注文して…

時効成立後の俗悪一人再放送である

私の仮設住宅にもテレビというものがあるにはある。が、もう三年近く受信機としては利用しておらずもっぱらDVDのモニターとして。これでもしBS放送も受信することができたら魅力を感じる番組は結構ある。70年代刑事ドラマや学園ドラマの再放送とか。 …

チクロ大盛り汁だくサービス中である

今年ぐらい食の安全が問われた年も珍しいのでは。実際に食中毒が多発した訳ではなくルール違反の製造年月日のごまかしが多く明るみに出たということなのだが。そんなもの食って本当に大丈夫なんだろうかと思われる食品は昔から我々昭和っ子の周りには多くあ…

あの頃、晴れのち出来んボーイである

新しく更新された保険証が自宅に届いたが別に健康状態は今のところ問題ない。それでもヒマつぶしに腰が痛いの目がかすむの吹いて病院に入りびたろうかと少し本気で思ったり。どうもメンタル面での徘徊老人化が進行中のよう。人間は一人でいると大人にも子供…

応接間に並ぶサレコウベである

12月12日、ラピュタ阿佐ヶ谷にて『俳優 岸田森』の二週目にあたる『曼陀羅』(71年 実相寺プロ・ATG)を観る。会場には若い女性客が意外に多い。昭和40年代生まれの怪獣もの大好き男たちと違って彼女らがどういうきっかけで俳優、岸田森に興味を…

随時まくしたて早二十年である

12月11日、王子駅周辺をウロチョロ。トランジスタラジオをイヤホンで聴きながら主に商店街を徘徊するこのスタイルはどうか。まだ少し早いのではないか。このスタイルにノンブランドの背広と野球帽と紙袋があれば何というか完成ではないのか。四十歳でも…

行きがかり上今日もみちづれである

11月26日、あまり乗りたくない大江戸線に乗って門前仲町へ。都内の交通網またぞろ複雑化進んでいるようだがもういいじゃないかと思う。新東京タワーなんかももういいじゃないかと思う。言うまでもなく東京オリンピックについても。青島都知事のように自…

今日から君は一枚千円なのである

11月16日、前の晩に南かなこの『走れ歌謡曲』を聴くために仮眠したので今朝は酒気なし。宿酔い状態ではなしに新宿にぶらりと出たのは久方振り。そしてまったくのシラフで新宿ニューアートの階段を降りるのは実は初めてである。番付表をチラリと見やる。…